白馬三山縦走 1979

実施日 1979年9月14日~16日(前夜発1泊2日)
参加者 半田 他2名
報告日 1979/10/22(二ぺの声/S54-No.12)

行程

09/14 大阪21:43~~~
09:15 ~~~06:34白馬===猿倉08:30—09:25白馬尻小屋—村営頂上小屋14:10
09:16 白馬岳ピストン—頂上小屋07:20—09:08鑓ヶ岳—11:05鑓温泉—13:15猿倉13:30===白馬14:58~~~名古屋20:27~~~21:34新大阪

Fig.1 大雪渓下部にて 9/15 10:00ごろ
Fig.2 愉しい夕食のひととき(17時ごろ)
Fig.3 白馬岳山頂 9/16 5:30ごろ/後背景は劔・立山
Fig. 4 鑓ヶ岳登り 気持ち良い稜線散歩 9/16 9:00ごろ
Fig.5 鑓温泉への下り/ナナカマドと白い山・青い空 9/16 10:00ごろ
Fig.6 白馬駅ホームにて 9/16 14:50

後立山連峰は今回初めて.まずは一番楽しそうな白馬に登ってみました.普通の人でも楽しく行けそうなのでテニス仲間の2人を誘って行きました.2人共今年就職したばかりのバリバリの松下マン.テニスもスキーの達者でなかなかかないません.運動神経の鈍い僕がリーダーシップをとれるのは山歩き位しか残っていません.とにかく2人共本格的山登りは初めて.足もとはジーンズにテニスシューズという出で立ちでした.

9/15(土)

松本駅5時,急行「ちくま3号」から「くろよん」に乗り換え.といっても前の方に連結していた車両に移るだけのこと.連休山行の因果か座席・通路とも満員.大半は立山・黒部アルペンルートに向かうのか大町にて下車.

白馬駅着6:34 雨,雨,雨.こんな日に登ってもと思いつつ,気分をとり直してタクシーに乗り込み猿倉に向かう.猿倉荘は白馬の登山基地.山荘内は出発前の腹ごしらえ,身じたくしている人で恐ろしく混みあっている.覚悟はしていたもののいささか閉口.簡単に朝食を済ませカッパを着こみいよいよ出発,8:30.

白馬尻小屋を過ぎていよいよ大雪渓(Fig.1 参照).あいにくの雨で雪の状態が悪いらしく摂り付き部分で長い行列.へじっている人を尻目に3人は大雪渓へ踏み出す.いささかテニスシューズでは滑りそうだ.でもそれも最初だけであとはスプーン状の柔らかい雪の上をスイスイ.それにしても秋雨のふる大雪渓は寒い.体温がガスといっしょに吸いとられていくような感じだ.岩室から上は単調な登り.カール状のお花畑で最盛期は素晴らしいところのように思われる.

約3ピッチで村営頂上小屋到着14:10.ほっと一息,メガネがくもる!雨の中ご苦労さん.最初はテントサイトの予定だったが軟弱にも小屋泊りに変更,3人とも意義なし.それを助長するように小屋の主人が「昨夜はひどい雨で『テントの中がまるでプールのようだ』といって避難してきた登山客が何組もいた」といっておどかすのです.夕方まで雨が残り,その後は強い風,夜半には星さえのぞめるおだやかな空となる.

9/16(日)

「4:00起床」のはずだったのに4:30のチョンボ.廻りの登山客も4時ごろ目を覚ますだろうと思っていたのがそもそもの不覚.悪いことは重なるものでホエブスのピストンのパッキンがすりきれて圧力がかからない.いろいろさがしたあげくシューバーのケースの一部分を切りとり応急処置.結局,ごはんは炊けず紅茶と昼食用のビスケットで済ませる.

台風一過の後はぬけるような晴天.雨あがりの山なみは素晴らしい限りだ.白馬岳山頂(2933m) はまさに北アルプスの大展望台.西に毛勝・劔・立山連峰,南に唐松・五竜・鹿島槍と続く後立山連峰,そのはるか向こうには槍・穂高がくっきりのぞめる.昨日の雨の登りでいささか意識消沈していたのだが,山頂にあがり元気百倍.何事も第一印象が肝心.同僚2人にもいい山行になりそうでまずは一安心.

頂上小屋出発7:20.ポカポカ陽気の稜線歩きはほんとに気持のいいもの.時間に余裕があれば日光浴でも楽しみたい気分である.杓子・鑓はザレていてまったく白い山容,ところどころにハイ松がはえており緑をひき立たせている.

鑓温泉への下りは一面のお花畑.おだやかな日和にさそわれてクジャクチョウが飛ぶ.ウサギギクの黄色にクジャクチョウの華麗な紋様はよく似合う.この小さな蝶がそのまま厳しい冬を越していくのだから生命力とは逞しいものだ.

ナナカマドはまだ緑,実だけが妙に赤い.紺碧の空,白い山肌.なごり惜しさを背に下山を急ぐ.鑓温泉露天風呂では5-6人の男客が湯につかっていた.若い女の子でもいれば目のやり場に困りそうな光景だ.ゆっくり山のいで湯にでもつかってみたいところだが1時のバスに乗るため一路猿倉へ.飛ばしに飛ばして2時間10分(昭文社のガイドマップにはコースタイム2時間とあるが3時間が標準のようだ).猿倉着13:15.13:30バス出発.あわただしい半日でした.スニーカーのピッチについていけず私だけがいささかおくれ気味.結構よく歩きました.

9月の白馬は夏山から秋山への過渡期.意外に趣きが深く楽しい山行をすることができました.

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