実施日 1980年1月15日
参加者 半田 他1名
報告日 1980/02/13(二ぺの声/S54-No.17)
行程
阪急淡路08:26~~~四条河原町—京阪三条10:00===11:20花脊高原前11:45—12:15寺山峠—12:55雲取峠13:10—13:30雲取山14:20—芹生15:30—芹生峠15:50—鞍馬寺17:30—鞍馬18:10~~~出町柳~~~京阪三条—四条河原町




鞍馬を過ぎ,百井岐(わかれ)を過ぎるあたりから道路わきに白いものがちらほら見え出す.道はつづら折れとなりチェーンを着け始めるマイカーを横目尻目に,京都バスの運ちゃんは馴れたハンドルさばきで花脊へ向かう.花脊峠を越えると展望がひらけ,雪化粧した京の北の山々が眼前にひろがる.この山なみは日本海に続いているのだなあという実感しきり.
雪の北山はこれで2度目.今日は天候に恵まれ,無風・晴れときどきくもり.まあまあのハイキング日和りだ.花脊高原前にて下車.学校の前には「花脊スキー場200m先」の看板がある.スキー場はところどころブッシュが出ておりリフトも止まっている.スキー客はいないが,その代わりプラスチックボートに乗ったチビッコ達の黄色い歓声がひびく.スキー場をすぎると山道.谷沿いの道を峠に向かう.今日のパートナーはM!の宇野君.年末に登山靴を買ったばかり,はき馴らしの山行である.
寺山峠を越え一ノ谷に出合う.このあたり積雪は30~40㎝ぐらい.トレールははっきりしており,スパッツも不要.一ノ谷出合から5分ほど歩くと地図にない小屋がある.鍵もかけてなく中はがらんとしている.管理を放棄した様な感じでこのままでは荒れる一方だと思われる.雲取峠は割合に広い峠で雪の下はクマザサの様である.
雲取山まではササのブッシュで雪にまみれる.峠でつけたロングスパッツが功を奏する.しばらく稜線北側をトラバース.cont. 899の峰がよく見える.目標の雲取山は木にかくれてよく見えない.最後の登りを終え右手に道をとると女の子の笑い声,心なしか足も軽くなる.
雲取山頂上では女子大のWVらしき8人ぐらいのパーティがラーメンなどを作っており,狭い山頂を占領.山頂の三角点も踏めない.13:30着.我々も負けじと,すみの方で,ブスを出し,パンと紅茶,焼豚,ウィンナ入りチキンスープ,たらふくの昼食をする.おかげで1時間近くも山頂にいることになった.ちなみに彼女達の身支度はてんでバラバラ.登山靴,キャラバン,スニーカー,ニッカ,トレーニングズボン,Gパン.年の方も高校生風の女の子から煙草をふかす上級生風の女の子まで.一体どんな集団なんかしらんと思うことしきり.その中で一番cuteな女の子にたのんでカメラのシャッタをきってもらう.「ピントが合ってるかどうかわかりませんよ」と自信なさそうに言っていたが,結構結構.
三ノ谷へ下る道はガイドブックに指摘してある通り急である.しばらく下ってもうめんどうになり腰を落とし尻ですべり出す.ニッカでも結構すべる.結局雪まみれになり,もうワヤ.でもこれも楽しい.杉の木に積もった雪を見ながら谷沿いを下る.他の登山者にはほとんど会わない.水が清いことと,静かなことが京都北山の魅力だろうか.二人でムダ話をしながら歩いて行くともう林道.もの足りないような気分でとぼとぼと芹生まで.凍結した部分があって大転倒,いささか尻をうった.
芹生から芹生峠までは御存知の方は御存知でしょうが,実に北山杉が美しいところで高井杉木立が林立しており,一人で歩いていたりすると時間を忘れそうになるところです.夏なら静寂をやぶる車の音が林にこだまするのですが,今の時期はチェーンでもつけないと峠越えができないので静かな限りです.芹生峠を越えると雪もしだいに少なくなり奥貴船神社まで下るとまったく雪もなし.貴船神社からは奥ノ院を巡り,山越え,鞍馬寺に出た.境内についたときはすっかり日も暮れ,心地よい疲労感を感じ始める.
京福電車 鞍馬発 18:10(学生服姿の車掌,一両電車)
新しい靴でのトラブルもなく心地よい山歩ができたようだ.冬の京都北山ワンデイハイク.二人とも楽しい一日を過ごすことができました.